2021.2.11

二次的活動に関する著作権について

こんにちは、雲天堂の舵丸です。
ポリドッグパトロールのリリースから3ヶ月ほど経ち、多くの方にプレイしていただけているようで嬉しい限りです。また、ファンアートも沢山描いていただけてとても嬉しいです。ありがとうございます。

さて本題ですが、こうして沢山の方々に触れていただくとファンアートや動画配信、無断翻訳など、二次的活動が発生することがあります。そうなると一次創作者(制作者)は著作権について考えなければいけなくなります。雲天堂でも以前から二次創作や動画配信に関してのガイドラインは設定していたのですが、もう少し詳しく書く必要があると判断し、このお知らせを書くに至りました。少々長いお話になりますが、最後まで読んでいただければと思います。

 


■ ファンアートは嬉しいだけじゃない

これは便機戦争のリリース後から感じていたことなのですが、ファンアートを描いていただけるととても嬉しい反面、複雑な感情が湧きます。それはファンアートのリプライ欄で感じることなのですが、二次創作と気づかずに「描いた方のオリジナルキャラクター」だと誤解されている方が度々いらっしゃるのです。これは生みの親からするとかなり複雑な気持ちで、理性ではそうじゃないと分かっていても、自分のキャラが盗まれていると感じてしまいます。描いた方にそんな意図が無いのもわかっています。しかし、それを見てしまうと非常に悲しい気持ちになるのです。親バカなのかもしれません。リプライ欄を見なければいいのかもしれません。そもそもファンアート自体を見なければいいのかもしれません。ですが制作者である以上、ファンアートは受け取りたいですし、その絵の感想も一緒に見たいです。

同人ではなく商業の精神があればこんな気持ちになることはないのかもしれませんが、やはり個人制作ですから、キャラへの思い入れがあります。キャラの作者が自分だということは誰にも奪われたくありません。

 

■ 複雑な感情の原因は何なのか

 

この感情を言語化して伝える必要があると思い考えたのですが、著作権侵害に似たことが発生しているのではないかと思いました。もちろん雲天堂のガイドライン的にもファンアートは描いてOKとなっているので問題はないのですが、「キャラの著作権が二次創作者にあるように誤解されている状況」はまるで絵のコンクールで自分の盗作を見つけてしまったような状況です。自分のキャラが他人のもののように言われている状況が嬉しいわけありません。

 

そもそもどうしてそんな誤解が起こるのかと言うと、一次創作者の知名度よりも二次創作者の知名度の方が高い場合に起こります。これは僕自身の力が足りないばかりに起こることだとも言えます。極端な話、神絵師レベルの方が自分のキャラだと言い張って便機戦争やポリドッグパトロールのキャラを描けば、簡単にキャラを奪えると思います。実際そんなことをする方はいないので心配はしていませんが、それぐらいのことができる力を持っていると考えています。これは影響力を持たない者からすると脅威です。例え二次創作者にそんな意図が無かったとしても、多くのフォロワーが誤解すれば無意識に力を振るうことになります。この状況の恐ろしさが理解できるかはわかりませんが、僕は怖くて怖くてしょうがないのです。

 

■ ファンアートを投稿する際のお願い

何だかまとまりのない文章で理解してもらえてるかわかりませんが、僕のゲームに関するイラスト等を投稿する際は以下のことを守っていただけると助かります。

1.ファンアートを投稿する際はゲームタイトルのハッシュタグを使う
2.@を使って制作者のアカウントとリンクさせる(例:Character by @kajimaru_0507)

どちらか一方で構いませんが、2つ目の@を使う方法だと例の複雑な感情は一切抱かなくなるので、確実ではあります。このようなことをするのに抵抗がある方もいらっしゃるかと思いますが、どうかよろしくお願いします。また上記のお願いは個人的なお願いですので、強制力はありません。もし仮に上記のことを行っていない方がいらっしゃっても、このお知らせを読んでないだけだと思うので、注意したりはせず優しく見守ってください。

■ 最後に

ここまで読んでいろんなことを思ったり感じたかと思いますが、誤解のないように言いますと、僕はファンアートを描いてくれる方々の影響力に嫉妬したりはしません。絵を描くという行為はとても大変なことで、どんな神絵師だろうとチョチョイと描けるものではありません。それでも僕のキャラを描いてくれるということは、それだけキャラを愛してくれているということです。だから感謝しています。

 

また、この記事を書くことによってファンアートを描いてもらえなくなるのでは?と考える方もいるかもしれませんが、僕としては確かに描いてもらえるととても嬉しいのですが、苦しいのも事実です。もしすでにファンアートを描いてくれた方で、このお知らせを読んで不快に感じたなら申し訳ないです。僕も誰かのファンアートを描いた後にこんなお知らせを読んだら申しわけないことしちゃったな…って落ち込んで絵を消しちゃうかもしれません。ですがどうかお気になさらずに。これまでにいただいたファンアートはどれも嬉しかったです。これから先、また描いていただけるようなことがあれば、上記のお願いを聞いていただけると幸いです。

もしかしたらファンアートと一緒に自分を宣伝して貰いたがっているのかな?と思っている方もいるかもしれませんが、違います。自分のキャラが他の方のものだと勘違いされるのが嫌なだけです。

他にもめんどくさいヤツだなぁとか思ってる方もいると思いますが、これは自分の著作物を守る為ですから、どうかご理解いただきたいです。

 

同人で著作権とかwって思う方もいるかもしれませんが、実際にこの状況を経験するとわかると思います。僕もゲームをリリースするまでは二次創作される側の気持ちなんてわからなかったです。冒頭でも言いましたが、二次的活動が増えれば増えるほど否が応でも著作権について考えなければいけなくなります。どうかご理解いただけますようよろしくお願いいたします。


次は動画配信について書いていきます。


■ ゲーム動画の配信について

雲天堂のガイドライン的にゲーム動画の配信は禁止となっています。理由としてはネタバレのリスクとR18要素のリスクがありますが、これにも著作権的な理由があります。実況動画などのゲーム配信は一般層にも浸透しているほど進んでいる文化ですが、著作者の同意なく配信しているものがほとんどです。法律的に黒なのかどうか詳しくは知らないんですが、僕は限りなく黒に近いグレーだと考えています。

 

ゲームジャンルや発売日~配信日までの経過日数、動画内容によっても変わってくると思いますが、売上を左右する状況での配信はかなり危険だと思っています。発売日に動画配信されているゲームを目撃したことありましたが、よくそんなリスクを冒してまで配信できるなぁ…と思いました。また、動画を見て買う人もいれば動画を見て満足する人もいると思いますが、ノベルゲームなんかは後者の確率がとても高いです。配信者が「売上に貢献してるんだからいいでしょ!」なんて言い出したらブン殴ります。

 

ってカンジで僕は動画配信に否定的です。否定的と言っても文化自体は肯定できるんですが、ゲームによって配信すべきではないもの、配信しても大丈夫なものがありますので、その区別がついてない配信者が蔓延っている今の状況は否定的ってカンジです。ガイドラインを出しているところのゲームはそのガイドラインを厳守すべきと考えます。

■ 配信可能な動画

何だかんだ配信禁止とは言いましたが、雲天堂のガイドラインにも配信可能な動画の条件というものは存在します。上記でも言いましたが、著作権が大きく関わってきます。まずゲーム内容自体をそのまま流す以上、著作権侵害に引っかかると思います。じゃあ無理じゃんって思うかもしれませんが、そうでもありません。プレイ動画をただ流すのはアウトですが、実況やテロップ、配信者自身の映像、バーチャルキャラの映像、効果音などを付け加えれば著作権侵害度が下がります。ゲームそのもの(オリジナル)からかけ離れるので侵害度が下がるということです。これはファンアートなどの二次創作がOKになっている理由と同じですが、オリジナルそのものではなく、新たに一から作り直してるから著作権侵害になりにくい(絵そのものはセーフだがキャラはアウトなのでグレー)ということです。動画も同様にオリジナルから離せば離すほど侵害しなくなるので、うるさく実況したりテロップを画面一杯に出したりすることで「実況動画」という作品に昇華するわけです。僕はこれを「独自性の高い動画」と呼んでいるんですが、この独自性を高めた動画なら配信しても良いと考えています。

 

じゃあどのくらい独自性があればいいのかってことになりますが、それは観てみないとわかりません。とりあえず言えることは、実況は必ず入れること。配信者またはバーチャルキャラがゲーム画面に重なると独自性が大幅に増す。テロップはゲーム画面を隠すくらい出す、デカければデカいほど良い。ネタバレになるシーンやエロシーンはカットして口で説明すること。会話シーンを全カットするなどシナリオが読み解けない動画なら概ね配信可。RTAは会話が読み解けないと思うけど、頑張れば読めるので文字にモザイク処理をするのが理想。こういうカンジで独自性を高める方法はいくらでもあるので、編集力を高めていただければと思います。あと概要欄などに作者のTwitter垢やら商品ページのURLなどを記載することは必須です。これは厳守していただきます。それと、ゲーム発売からの経過日数が多ければ多いほど基準は緩くなります。発売当日の配信や発売して間もない時期の配信はNGですのでやめてください。こんなカンジで動画内容や経過日数などでOKラインがコロコロ変わります。詳しくはお問い合わせいただければと思います。

次は翻訳について書いていきます。

 


■ 翻訳は声があれば実現する

これまでも便機戦争やポリドッグパトロールの翻訳を希望する声は沢山届きました。ですが僕はゲーム制作初心者であり、多言語に対応するように予め作ってはいません。ただポリドッグパトロールの英語版を望む声が今まで以上に多く、それは僕を動かすには十分でした。ポリドッグパトロールも多言語に対応できるようには作っていませんでしたが、内部のメッセージ表示の構造を全て組み替えて対応可能にしました。現在は英語の実装作業中で、今月中にも英語版がプレイできるようになる予定です。

ただ多言語に対応するのは今回が初めてで、便機戦争に関しては未だに日本語しか対応していません。翻訳を望む声があるのは知っていますが、それに応えるほどの時間が僕には無いのです。未熟ながら僕もクリエイターの一人です。ゲームを黙々と作りたいですし、早く次の作品をリリースしたいです。でも翻訳作業をしていると次には進めません。今も次回作の進行を止めて英語の実装作業をしています。

このように僕は多言語対応にあまり意欲的ではありません。というのも、翻訳作業や多言語の実装は趣味の範囲内に入らない、同人活動とは言えない行為だからです。今やってる英語実装はもはや仕事です。でもそれを望む人の為に僕はやり遂げるつもりです。

もし代わりに翻訳をしたいという方がいましたら、まずは僕に直接ご連絡ください。以前にも「翻訳完了したけど実装してもらえる?」とか「翻訳30%ほど出来たけど続けてもいい?」のようにすでに作業を始めてしまっている場合、対応に困ります。こちらにも予定がありますから、それを乱さないよう予め翻訳の許可を取ってから作業してください。そうすれば翻訳が終わるタイミングに合わせてこちらも準備を進めますので、翻訳文の公式的実装が叶います。同人ゲームではあるものの、翻訳の仕事として提案していただければと思います。

■ 無断翻訳が招く悲劇

多言語対応に意欲的でないことが招いた悲劇もあります。それは勝手に翻訳され、勝手に翻訳文が実装され、勝手にゲームが配布されていることです。このようなことが起きることは予め予測はしていましたが、やはりその状況を目撃してしまうとショックです。しかも公式版の価格よりもかなり安く売られていたら、人によっては絶望するかもしれません。この行為は僕のモチベーションを大きく削る原因となりますし、他者に憎しみを抱くことは創作処理を著しく低下させます。今もこうやって文字を打っていますが、こんなことをしている暇なんて本当はありません。この文字を打っていること自体が創作にとって無駄なのです。ですがきちんと言っておくべきだと思い、この文を書いています。この文が少しでも彼らの心に届くことを願います。

■ 海賊版への対応

海賊版を配信する行為はどんな理由があろうと許されない行為です。日本でも起こりえないとは言えませんが、日本ではそういうことを許さない正義のオタクが沢山います。正義のオタクたちによって、ある程度の治安が維持できています。それでも完全ではありませんが、小規模な同人ゲームを無断配信するようなことをする人を僕はまだ見たことありません。まあディスクを譲渡したりデータを個人間で共有したりするのは起こってるのでしょうけどね。正直それも僕の不利益になる行為なのでやめてほしいんですが、対応は難しいでしょう。そんなカンジで正義を持つ方々によって築かれた上に同人活動も行われています。この文化が海外でも築かれることを願います。

僕は日本に居る以上、一般人である以上無力ですから、各国の方々の力を借りるしかありません。もしそういった違法な行為を目撃しましたら、行動してください。正しいことをしてください。必要であれば僕を呼んでください。創作の妨げにしかならないですが、海賊版が蔓延するよりかはマシです。皆さんの正義が僕の創作を支える力になります。どうかご協力願います。

■ 今後の方針について

この件を踏まえ、今後は多言語に予め対応することを検討したいと思っています。制作速度の低下、リリースの遅れが必ず生じますが、上記のような悲劇を避けられるなら、時間を消費してでも避けるべきだと判断します。日本語オリジナル版のリリースを待っている方には申し訳ないですが、今後はオリジナルが完成してから数ヶ月~半年ほどは翻訳作業に充てることになります。また、翻訳者として開発に参加をご希望の方は一度ご相談ください。スタッフとして採用することを検討します。

 


二次的活動に関する著作権については以上です。最後まで読んでいただきありがとうございました。これらのことをご理解いただき、楽しく二次的活動を行っていただければと思います。どうかこれからも雲天堂をよろしくお願いいたします。

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